深読みアンクレット

 箱を開けて、銀にきらめく鎖の輪を見せる。
「じゃーん。いつもありがとう」
「これ、どこに着ければいいんだ」
「足。首は先約があるみたいだし、手元だと仕事がどうとか言うだろ」
「だからって足に着けるのは。その、意味が」
 意味? 温泉に入るときですら外さないペンダントがあるし、いつだって人目を気にするじゃないか。だから空いていて見えないところを選んだのに。
「腕輪をくれたから、お返しのつもりだけど。どんな意味があったんだ?」
 自分の手首に光る青い腕輪を見せれば、その色を写して彼の顔もさあっと青くなる。
「気に入らなかったか」
「好みだが、いざ返されると恥ずかしい」
 口元を手で抑えた彼は、頬から耳まで湯気が出そうなほどに真っ赤だった。目は泳いでいて視線が合わない。これは。
「あのさ、ちょっと良くないこと考えただろ」
「……はい、そうです」
 墓穴を掘った正直者は、深く深く頭を垂れたのだった。

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